「35%」この数字は何だと思いますか?
これは、厚生労働省の「地方公共団体による無料職業紹介事業の状況」調べによる平成25年度のハローワークの実績を表したものです。
今、この数字を2倍近くも上回る60.7%という数字を出している「ジョブスポット」という生活保護受給者向けの就職支援スポットが横浜で話題になっています。
生活保護受給者へ開かれる就職への道!「ジョブスポット」就労支援とは?
就職率がハローワークの2倍を誇る話題の「ジョブスポット」。
2013年にスタートしたこの事業は、横浜市がハローワークと連携して生活保護受給者を就労支援する話題の取り組みとなっています。
各区役所に開設されているので利便性も良く、専門の職業相談員がマンツーマンできめ細かい相談に乗れる体制を整えている事が6割を超える就職率の大きな要因となっています。
- ジョブスポットの魅力
- ・区役所内の一角にハローワークの職員が3人常駐している。
・相談は原則予約制で週1回程度だが、きめ細かい相談ができる。
・生活保護受給者は区の担当就労支援専門員を通じてジョブスポットを利用できる。
・自己分析や書類の記入方法、面接のアドバイスもしてくれる。
・事業所とのマッチングも行ってくれる。
生活保護受給者から人気のジョブスポットは予約待ち状態
横浜市の「ジョブスポットでの就労率」調べでは、スタートした13年度には48%、14年度で56.5%、15年度では60.7%と着々と成果を伸ばし続けています。
これは、同じ担当者がマンツーマンでじっくりと相談に乗る事で、生活保護受給者との距離をぐっと縮めて信頼関係を生まれさせることで可能にした結果といえます。
同市の担当者は、「これまでの経験を生かし、相談者の特性を把握して1日でも早く就職につなげたい。」と話しています。
その就職率から人気のため、現在は予約待ち状態の時もあるとのことでした。
こうした生活保護受給者への就労支援は、各県、各地域でも色々と行われています。
特に1,632,321世帯もの生活保護受給者を抱える山形県米沢市でも、横浜市のように窓口に就労支援に関する専門知識及び経験を持つ職員を配置をし、面接のアドバイスや事業所との連絡調整をするなどして、生活保護受給者の就労支援を行い、自立を促しています。
これらの各地の取り組みにより、より一層生活保護受給者の就労への道が開かれることが望まれます。
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